鳥の演劇祭が今日からスタート。
21時から開演のフランスのカーン国立演劇センター「スガンさんのやぎ」を観に行きました。
(あと17日15時~、18日15時~公演があります。 会場は鳥の劇場です)
絵本を元に作られているそうです。
私は絵本を読んだことありませんでしたが、スガンさんの飼っているやぎたちは、自由を求めて家を飛び出しちゃってはオオカミに喰われる。
これまで6匹喰われた。
スガンさんは懲りずに7匹目の美しい子ヤギを飼う。
子ヤギのブランケットははじめのうちはスガンさんのお膝元で楽しく暮らしていたけど、
「自由はここにはないんだ」と思い立ち、オオカミに喰われるぞという忠告も聞かず 外の世界に飛び出した。
外の世界は経験できなかったすばらしいもので満ちていたが、喜びもつかの間、結局はオオカミに喰われちまった。
ざっくりと、こういうお話でした。
舞台上では子ヤギ扮する役者が1人で表現していました。
円形の舞台は三等分されていて、子やぎは場面転換の度に、紙製の仕切りをぶち破って次の場面に移っていきました。
1.スガンさんの小屋の中
2.美しくて楽しいことが詰まった森の中
3.恐ろしい魔の森の中
の3つの場面として作ってあるのですが、3つとも、基本的には同じものが置いてあって、
手前に、不気味な人型のような塊奥に檻のような、道具入れのような箱その前に、マンホールの蓋のような開けられるところがあり、開けると光が差し込んでくる。
深い深い穴のように扱われていた。
同じものなのに、不思議とこれらが各場面ごとに、違うものに見える。
不気味な人型の塊は、スガンさんに見えたり、森の大木に見えたり、オオカミに見えたり・・・
観ていて、子ヤギは自由を求めて世界へ飛び出したはずなのに、そこはまた同じ場所。
自由は一体どこにあるのか・・・。
何だか自分の世界とも照らし合わせたら恐ろしいなと思いました。
気になったのはマンホール状の蓋の中の落とし穴 子やぎはここへ、先に死んで逝った先輩ヤギたちの象徴と 小さな人形と自分の脱ぎ捨てた白い服を投げ込んでいました。
私にはあのマンホールの穴の先に自由があるのではないかと 思いました。
死の先は何もない、それが自由の世界なのか?
見終わった直後は何が何やら混乱していましたが、時間が経つにつれて、何だか思うことがたくさん出てくる劇でした。
最後、紙製の仕切りに、ひらがなで 「もう?」「もう?」「もう?」って書いて、円形舞台がすごい高速回転して、何かコチラに飛んでくるんじゃないかとドキドキでした。
私は何と言って伝えたらよいやら、観たら分かります。
カフェには食事メニューもこの日はやさいカレーでした。
セレクトショップでは、ナナイロノハネメンバー4人が出展しています。
それぞれの世界です。 こちらものぞいていってください。
コメントする