小林朋道先生の新刊「進化教育学入門-動物行動学から見た学習-」(春秋社より発行)が発売になりました!そして、イラストを描かせていただきました!早速拝読し、印象に残った内容の一部を感想レポートします。

それぞれの生物の生活環境で生存・繁殖がよりうまくいくように、学習しやすい脳のクセを持っているそうです。ヒトは旧石器時代とは見た目変わった環境で生活していますが、体の中の遺伝子は、ホモサピエンス史約20万年中の9割以上親しんできた「自然の中での狩猟採集生活」「家族を単位とした集団の構成」がベースに脳が形成され、その生活環境の中で生存・繁殖に有利なことが脳に染み込んでいるようです。その脳の構造、クセを利用して、科学的知見を理解する方法など、ヒト以外の動物も登場させながら、記されていました。

ホモサピエンスの行動や思考パターンという無意識下にあったことを頭に入れて生活すれば、「なんでできないんだろっ!」と思うことを見つめ直し、視点を変えるきっかけになるなど、より生きていきやすくなるのではないかと考えながら本書を読みました。